缶デザインのインスピレーションは「マイボトル」から
それがターニングポイントでした。ある日、私はアルキメデスが浮力の原理を発見した時のように、シャワーを浴びている最中にひらめいたのです。体も洗い終わっていないのに、裸のまま老五(ラオウー)に電話をかけ、自分のアイデアを伝えました。
「京盛宇の最初のプロダクトは、お茶を入れたマイボトル(隨身瓶)だったよね。ボトルには淹れたてのお茶が入っていて、キャップは黒、ボトル本体は透明で、ありのままの美しいお茶の色が透けて見える。一方、茶缶に入るのはまだ淹れられていない茶葉だ。だったら、ボトルの『黒いキャップ』と『透明なボディ』の比率を逆転させてみるのはどうかな?」
同時に、すべての台湾茶を風味のベースに合わせて4つのシリーズに分け、それぞれの風味を象徴する4つの色を決め、それを缶をぐるりと囲む4色のステッカーにしました。さらに、京盛宇とお茶との結びつきをもう一度強調するために、茶葉のリピート柄と「茶」という文字をデザインに加えました。
老五はそれを聞いた後、すでに多くのデザイン案を出していたせいもあってか、少し呆れた様子で「まあ、その方向で試してみようか」と淡々と答えるだけでした。
ところが数日後、おそらく彼もシャワーの途中で裸のまま電話をかけてきたのだと思います。普段は冷静な彼が、その時ばかりは興奮を抑えきれない様子で言いました。「早くファイルを確認して! この方向性、すごくいい感じだよ!」
こうして、あのクラシックな茶缶が誕生したのです。ただ、缶の製造は一度に最低でも1万個からでした。在庫を長期間抱え込まないように使用率を上げる必要があり、そこで茶葉を入れるだけでなく、より広く受け入れられるティーバッグ商品も同時に開発することになったのです。
美しいだけでなく、ブランドの課題を解決するプロダクトへ
このクラシックな茶缶は、当時の私たちが抱えていたいくつかの課題を同時に解決してくれました。ブランド展開のニーズという観点から見ると、理由は以下の通りです。
第一に、主力商品である「マイボトル(隨身瓶)」からインスピレーションを得たデザインにしたことで、ブランドとの確かな繋がりが生まれました。これにより、ブランドのリニューアルや新商品の開発を行う際にも、お客様に唐突で違和感のある印象を与えるのを避けることができました。
第二に、「茶」の文字と茶葉の模様(茶紋)を取り入れたことで、紫砂壺のロゴに加えて、京盛宇とお茶との結びつきを改めて強くアピールすることができました。